料理の世界に「材料七分に腕三分」
という言葉があります。
料理する腕前が良くても、材料が悪ければ、
どうにもならない、という意味です。
作文も同じです。
材料集め、つまり、書く前の準備が、
作文を味わい深くするのです。
準備をすると、材料が豊富になる。
その材料を組み合わせて書く。
すると、読み応えが深まる。
これが作文上達のコツです。
自信を持っていいますが、
いくら正しい文章を書く力があっても、
準備をせずに書いた作文は、
人の心を動かしません。
課題について考えた時間もふくめて
作文なのです。
その準備ですが、子どもだけでするのではなく
おうちの方に、サポートをお願いしています。
でも仕事も忙しいし、兄弟の世話があったり
準備に付き合う時間がなかなか取れないかも……
と、不安もありますよね。
でもご心配なく、大丈夫ですよ♪
なぜなら、準備は、机に向かわなくても
夕食中や車で移動中など、生活の中で
できるからです。
課題をネタに、話し合うのが準備になります。
「次の作文は何について書くの?」
「なるほど、お父さんもそういう経験あるなぁ、
子どものころ……」
「お母さんは~って思うけど、 あなたは
どう思う?」
「おもしろいね、ネットでちょこっと
調べてみようか」
課題の準備で、おうちの方との対話が進むと
子どもの語彙が増えますし、思考力が伸びます。
そして、家族のコミュニケーションの幅も広がりますよね。
今の学校では、答えのある問いにどれだけ正確に
答えられるかという勉強がほとんどですが、
世の中を見渡せば、答えのない問題だらけです。
だからこそ、作文をネタに
答えのない問いに自分なりの答えを見つけていくような
対話を楽しんでいけるといいですね。